レンタルボックス完全ガイド ≫ レンタルボックス開業ガイド
土地を有効活用していますか?
ここ数年、右肩上がりのレンタルボックス業界。
ひと昔前までレンタルボックスといえば、専門の事業者が様々な場所にコンテナ倉庫を設置して貸し収納サービスを展開している状態でしたが、現在では不動産事業者の参入や、駐車場経営からの転業、休遊地を有効活用したい一般個人の方の参入も見られるようになりました。
一般の方が事業を始めるにあたり、レンタルボックス事業とはどのようなものなのか、メリットはあるのか、将来性はどうか、どうやって始めるのか、などについて解説します。
レンタルボックス事業とは、休遊地などにコンテナを設置し、収納スペースとして貸し出すことで賃貸収入を得る事業です。
レンタルボックス事業は、レンタルボックス用のコンテナと、それを設置する土地があれば、誰にでも始めることが出来ます。事業を始められる方は、自身の土地をお持ちの方だけではありません。コンテナを移設すれば他の場所でも使うことが出来るため、借地で事業を始める方もいます。
初期投資は、レンタルボックス用のコンテナと、わずかな諸経費のみ。(設置場所によっては、建築確認申請が必要なため、手続きの費用が掛かります)初期投資にかかる費用は資金的に無理がないか、地域的にレンタルボックスのニーズがあり投資を回収できるのか、競合事業者がいるのか、競合事業者の状況はどうなのかなど、事業を始める前のリサーチと検討が成功への第一歩です。
貸し収納には、屋外型のレンタルボックス(コンテナ倉庫)と、室内型のトランクルームがあります。
では、それぞれの特長について解説します。
レンタルボックスはコンテナ倉庫とも呼ばれ、その名の通りコンテナを使用した貸し収納です。
街道沿いの空き地などに、ドアのたくさんついたコンテナが並べられているのは見たことありませんか。なかには、階段を付けてコンテナを二階層に積み重ねたレンタルボックスも。建物が密集した市街地よりも、土地面積にゆとりがある郊外に多いのが特徴です。
レンタルボックスのコンテナは、内部スペースが複数に区切られ部屋ごとにドアを付けた専用のものが使われます。
個人でのレンタルボックス利用方法の特徴は、自宅から車で10~20分程度の範囲内で、郊外の安い賃料のスペースを借り、出し入れの頻度の少ないものを収納するタイプが多く見受けられます。
トランクルームは部屋や建物の中をロッカー、パーテーション、壁などで区切った貸し収納です。
トランクルームは、空き地が少ない都市部や市街地に多く、ビルの空きフロアなどを活用することが多いのが特徴です。
利用者の特徴は、レンタルボックスと比べて、自宅や会社から近い場所で便利に使いたいという方が多い様です。
近年、レンタルボックスの需要が急激に高まりました。収納スペースにゆとりがない都市部では、大手事業者が運営するレンタルボックスやトランクルーム専用のビルも見られます。
レンタルボックスが増えた現在も、都市部では需要が供給に追いついていないのが現状です。都市部から近くアクセスのよい郊外では、レンタルボックスの需要の伸びが特に大きい傾向があります。
ひと昔前はレンタルボックスを利用するのは企業でしたが、収納サービスの知名度が上がってきた現在では一般家庭や個人での利用が増加しています。
自宅のリフォーム時の荷物収容などの一時的な利用だけではなく、普段は使わないキャンプ道具やアウトドア用品の収納、季節ごとの家族の衣類の保管、趣味の収集品の保管など、用途に合わせて継続的に利用したいと思う方が増えていると考えていいでしょう。
レンタルボックス事業は、少ない初期投資で始められ、短期間で投資を回収しやすいビジネスです。もちろん、立地環境や集客状況によって変わってきますので、事前調査は重要です。
レンタルボックス事業の大きなメリットは、ランニングコストの低さです。
主なランニングコストは地代だけ。あとは警備会社の費用が少しかかる程度で、人件費、光熱費、設備のメンテナンス費用などがほとんど発生しません。
そして、レンタルボックスはトランクルームとは違い、出し入れの頻度の少ないものを収納するタイプが多いことから、一度利用者が決まると、その方が長期で利用する場合がほとんどなので、安定しやすいという特徴があります。
さらに、レンタルボックスには、コンテナならではのメリットもあります。
・コンテナは耐久性に優れているため、雨風にさらされても傷みにくくメンテナンスも容易
・コンテナは必要に応じて他の場所に移動することもできる
・コンテナは需要に応じて増やすこともできる
・コンテナは事業をやめるときには売却することもできる
では、コンテナ型レンタルボックス事業を始めるためのステップを解説します。法律に関わるステップもありますのでご注意ください。
土地は土地計画法により、用途が定められています。コンテナは建築物として扱われるため、レンタルボックス事業を開始したい土地にコンテナを設置できるのか(倉庫の建築が可能か)、建築申請を要するのか、予定地を管轄する市町村の都市計画課に確認してください。
初めてコンテナを設置するのであれば、コンテナの販売元に相談してみるのもいいでしょう。
周辺地域のレンタルボックスやレンタル収納の需要と供給状況、相場価格などをリサーチしてください。レンタルボックスの集合サイトをのぞいてみるのも参考になりますし、予定地の近くを歩いてみるのも良いでしょう。
地域によっては、競合事業者がいない代わりに需要がない可能性もありますので、それらを見極めることも重要です。
レンタルボックス用コンテナを発注して、納品までに開業の準備をしてください。
コンテナは海外工場で生産されるため、一般的に納品までは2カ月から2カ月半ほどかかります。この期間を利用して開業の準備を進めましょう。
コンテナ型レンタルボックス事業は、初期投資を低く抑えられ、ランニングコストも低い事業です。
空いている土地周辺の需要と供給状況を十分にリサーチした上で、空いている土地の活用方法の一案として検討してみてはいかがでしょうか。